#4top2.psd#4top2.psd

2/11月祝 15:35-
コンペティション部門 入賞作品④
『標的の村
~国に訴えられた東村・高江の住民たち~』

_標�__%24NB%3C%1B%28B%5B18%5D.png

2012年/46分/DVD版

ディレクター・ナレーション:三上智恵
プロデューサー:謝花尚
構成:松石泉
撮影:寺田俊樹、大城耕、QAB報道部
編集:寺田俊樹
MA:柳井陽子、茶畑三男
製作・著作:琉球朝日放送

【作品解説】
事故が多発しているアメリカ軍の新型輸送機「オスプレイ」。5年前、その着陸帯が自宅のすぐ近くに建設されると聞き、声を上げた沖縄県東村・高江の住民たち。6人の子どもを抱える安次嶺現達さん(53)は「住民の会」を作って予定地に座り込んだところ、国に「通行妨害」で訴えられた。国策に反対する住民を国が民事で訴える、前代未聞の裁判だ。

市民の反対意見を封じ込めることを目的に権力が個人を訴えることを、アメリカではSLAPP裁判とよび、多くの州で禁じている。しかし恫喝目的の訴訟を防ぐ手だてが日本にはなく、被告とされた高江の住民らは、3年半にも及ぶ裁判の間、身体的・精神的な苦痛を強いられた。当時7才だった現達さんの娘まで通行妨害の嫌疑で訴えられる状況に、家族までは巻き込めないと、反対運動から身をひいていった人もいる。

人口160人の高江集落はアメリカ軍のジャングル訓練場に囲まれている。頭上では日常的にヘリが旋回し、戦争の訓練をする。住民らは「まるで自分たちがターゲットだ」と憤慨する。実際にアメリカ軍には、高江区民を標的にして訓練をした知られざる歴史があった。ベトナム戦争当時、沖縄の山岳地帯に襲撃訓練用の村が作られていた。その「ベトナム村」に、近くに住む高江の住民たちが連行され、ベトナム人役をさせられていたのだ。

現在建設予定のヘリパッドも、集落を取り囲む配置になっており、そこにオスプレイが来ることが明らかになった。10万人を結集した沖縄県民大会も政府を動かすことは叶わず、直後の2012年9月28日、沖縄にオスプレイを配備すると電話一本で連絡があった。県民の怒りに火がつき、高江の住民も巻き込んで、事態はコザ暴動以来の「普天間基地完全封鎖」へとなだれこんでいくが・・・
2012年9月2日『テレメンタリー2012』で30分版が全国放送され話題となり、12月1日に、今回の60分版が沖縄でのみ放送された。

★19:00- 入賞作品・大賞作品表彰式、入賞者トーク&閉会式 (20:00終了予定)
※入場無料

[審査員(敬称略) ]
田原総一朗(評論家・ジャーナリスト)
佐藤信(劇作家/演出家/「座・高円寺」芸術監督)
橋本佳子(映像プロデューサー)
森達也(映画監督・作家)
まつかわゆま(シネマ・アナリスト)