2/11月祝 10:00-
コンペティション部門 入賞作品①
『さなぎ〜学校に行きたくない〜』

2012年／103分／カラー／ブルーレイ版

監督・撮影・編集：三浦淳子
プロデューサー：岩永正敏
整音：鈴木昭彦、真弓信吾
編集助手：大川景子
カラコレ：斉藤直彦
編集協力：木下和子
製作：クロスフィット、トリステロ・フィルムズ

【作品解説】
長野の大自然に囲まれて、友達と野山を走り回って遊ぶのが大好きな少女が、小学校に入学して間もなく「頭が痛い。学校に行きたくない」と言って、不登校になった。三世代同居の一家で、何の問題もなく成長してきたのに、なぜ？家族は混乱し、母親は不登校の本を読んだり、専門家に相談するが、時にはその言葉に傷つき、ひとり車の中で泣くこともあった。
それでも母親は次第に、少女の心に寄り添って一日を生きるようになる。少女は豊かな自然につつまれ、ご飯を食べ、友達とのびのび遊びながら、自分の人生を自分のテンポでみつけていく。少女の家に、母親の友人として招かれた監督が、寝食を共にし、小学校３年生から14年にわたり、少女とその友達や家族の日常をみつめた、親密なドキュメンタリー。

世の中のスピードが速くなり、効率化や結果を出さなくてはならない状況に汲々としている現代日本において、未来を担う子ども達の環境も厳しさを増している。自発的な学びや気づきを待つことが難しくなっているのは、子どもたちを生きづらくしているといえるだろう。
自然の中で遊ぶ“自己解放行動”を通して成長していく少女の営みをみつめることで、現代に生きる私たちが見落としがちな＜いのちの源＞がくっきりと浮かび上がる。不登校というもののわからなさと謙虚に向き合い、光り輝く自然と同化して、少女たちの遊びをみつめる視点から、稀有な映像が紡ぎだされる。

★19:00- 入賞作品・大賞作品表彰式、入賞者トーク&閉会式 (20:00終了予定)
※入場無料

[審査員(敬称略) ]
田原総一朗(評論家・ジャーナリスト)
佐藤信(劇作家/演出家/「座・高円寺」芸術監督)
橋本佳子(映像プロデューサー)
森達也(映画監督・作家)
まつかわゆま(シネマ・アナリスト)