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シンポジウム
「ドキュメンタリーは震災にどう向き合えたのか?」
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東日本大震災からおよそ3年。
未曾有の大災害はテレビや映画など数えきれない無数のドキュメンタリー作品を産み出しました。
極限状況にいち早く飛び込みカメラを回したもの、長期間撮影を続けたもの、あえて被災地に行かなかったもの…
作り手の数だけ多様な震災への関わり方、そして葛藤があったはずです。
東日本大震災はドキュメンタリーの作り手たちにどんな問題を投げかけたのでしょうか―。
3年後の今だからこそ、様々な立場のゲストを迎えて話し合います。

登壇者プロフィール

池谷薫(映画監督)
同志社大学卒業後、数多くのテレビドキュメンタリーを手がけ、1997年に蓮ユニバース設立。記録映画『延安の娘』(2002)は世界30数ヶ国で上映され、2作目の『蟻の兵隊』(2006)は記録的なロングランとなる。陸前高田市在住の佐藤直志77歳の震災後を1年半にわたり撮影した『先祖になる』を発表。同作にてベルリン国際映画祭エキュメニカル賞特別賞、文化庁映画賞文化記録映画大賞。

松江哲明(映画監督)
セルフ・ドキュメンタリーの『あんにょんキムチ』(2000)で監督デビュー以降、『セキ☆ララ』(2006)、3Dドキュメンタリー『フラッシュバックメモリーズ3D』(2012)など、常に新しい表現に挑戦している。『トーキョードリフター』(2011)では、震災後ネオンが消えた東京の街で、ミュージシャン前野健太が歌い、さすらう様子をドキュメントした。

安岡卓治(映画プロデューサー)
1954年生まれ。日本映画大学教授。原一男監督『ゆきゆきて、神軍』(1987)で助監督を担当。以降、森達也、綿井健陽、松林要樹、藤原敏史、大宮浩一らのドキュメンタリー映画をプロデュース。2011年、東日本大震災発生から2週間後に松林要樹、綿井健陽、森達也とともに被災地に入り、『311』を制作した。共著「311を撮る」を刊行。福島の800日を記録した「遺言〜原発さえなければ〜」の編集を担当、3月に公開予定。

大野太輔(NHK仙台放送局•ディレクター)
宮城県仙台市生まれ。1999年NHK入局、社会問題をテーマに「クローズアップ現代」や「追跡AtoZ」の制作を担当。2010年から仙台局。震災直後から1年間宮城県名取市の中学校を取材し、『本当は、悲しいけれど 閖上中学校で出会った人々の1カ月の記録~』(2011)などを制作。NHKの取材班によるルポ『あれからの日々を数えて 東日本大震災・一年の記録』(2012)にも執筆者として参加している。

国分拓(NHK•ディレクター)
1965年宮城県生まれ。1988年NHK入局。「新・シルクロード」などの番組を手がけ、2009年NHKスペシャル『ヤノマミ』を制作。同番組を書籍化した『ヤノマミ』で石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞、大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2012年、震災発生直後からほぼ1年かけて原発最前線の町・南相馬で取材を続けたNHKスペシャル『南相馬 原発最前線の街で生きる』を制作した。

萩野亮(映画批評家)
1982年生れ。立教大学非常勤講師。ドキュメンタリーカルチャーマガジン「neoneo」編集委員。編著に『ソーシャル・ドキュメンタリー:現代日本を記録する映像たち』、共著に『アジア映画の森 新世紀の映画地図』など。昨年『現代詩手帖』に論考「イメージによる被災に抗して 震災以降のドキュメンタリー映画」を発表している。

▼コーディネーター
山崎裕(座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル実行委員、プログラム・ディレクター)